バカなりに理解したエネルギー管理士 熱の解説

エネルギー管理士熱分野の過去問を解説します。

令和元年度 課目Ⅳ 問題13-14~16の解説

令和元年

課目Ⅳ 問題13-14~16について解説します。

問題文は記載しておりませんので、

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【問題13-14】

発生する蒸気の圧力⇒11MPa

発生蒸気の比エンタルピー⇒2681kJ/kg

ボイラ給水の比エンタルピ⇒428.1kJ/kg

ボイラの蒸発熱量⇒E[t/h]⇒E[kg/h]×10³

ボイラの燃料消費量⇒2055kg/h

燃料の低位発熱量⇒40.2MJ/kg⇒40.2kJ/kg×10³

低位発熱量基準のボイラ効率⇒90%

 

ボイラ効率(低位発熱量基準)={(発生蒸気の比エンタルピ-ボイラ給水の比エンタルピ)

×ボイラの蒸発熱量}÷ボイラの燃料消費量×燃料の低位発熱量

⇒{(2681-428.1)×E×10³}÷(2055×40.2×10³)=0.9

⇒E={0.9×(2055×40.2×10³)}÷(2681-428.1)=33×10³=33t/h

 

【問題13-15】

ボイラの発生蒸気の乾き度xは公式より、

x=(h-h')/(h''-h')で求められる。

(h=発生蒸気の比エンタルピー、h'=飽和水の比エンタルピー、

h''=乾き飽和蒸気の比エンタルピー)

与えられた数値を代入すると、

x=(2681.0-1450.3)/(2706.4-1450.3)=0.98=98%

 

【問題13-16】

圧力11MPaの飽和水は1450.3kJ/kgの比エンタルピーを有している。

0.5MPaまで減圧しても比エンタルピーは変化せずフラッシュ蒸気になる。

⇒h=1450.3kJ/kg

 

フラッシュ蒸気の乾き度は、公式より

x=(h-h')/(h''-h')

表の数値及び、h=1450.3kJ/kgを代入すると、

x=(1450.3-640.2)/(2748.1-640.2)=0.38

乾き度は0.38なので、11MPaのドレン1kgから発生するフラッシュ蒸気は、

0.38kgとなる。

 

以上、
課目Ⅳ 問題13-14~16の解説でした。

令和元年度 課目Ⅲ 問題10-1~7,A~Jの解説

令和元年

課目Ⅲ 問題10-1~7,A~Jについて解説します。

問題文は、最小限の簡略化した

記載に留めますので、

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【問題10-1~6)】

メタンとエタンが完全燃焼する場合の反応式は、

メタン→CH4+2O2=1CO2+2H2O

エタン→C2H6+7/2O2=2CO2+3H2O

 

【10-A】

燃料1m3中にメタンが0.9m3含まれているので、

理論酸素量VO2(0)は、

VO2(0)=0.9×2=1.8m3/m3 

(2は燃焼反応式で求めたメタン1m3の燃焼に必要な酸素の体積)

 

燃料1m3中にエタンが0.1m3含まれているので、

理論酸素量VO2(1)は、

VO2(1)=0.1×7/2=0.35m3/m3

(7/2は燃焼反応式で求めたエタン1m3の燃焼に必要な酸素の体積)

 

燃料1m3に必要な理論酸素量VO2は、

VO2=VO2(1)+VO2(1)=1.8+0.35=2.15m3/m3

 

【10-B】

大気中の酸素の体積割合が21%であることから、

理論空気量V1は、

V1=2.15/0.21=10.23=10.2m3/m3

(理論酸素量÷酸素の体積割合) 

 

【10-C】

燃料1m3を完全燃焼させた時に発生するCO2量VCO2は、

VCO2=0.9×1+0.1×2=1.10m3/m3

(1は燃焼反応式で求めたメタン1m3の燃焼によって発生するCO2の体積)

(2は燃焼反応式で求めたエタン1m3の燃焼によって発生するCO2の体積)

 

【10-D】

燃料1m3を完全燃焼させた時に発生するH2O量VH2Oは、

VH2O=0.9×2+0.1×3=2.10m3/m3 

(1は燃焼反応式で求めたメタン1m3の燃焼によって発生するH2Oの体積)

(2は燃焼反応式で求めたエタン1m3の燃焼によって発生するH2Oの体積)

 

 

【10-E】

湿り燃焼ガス量V'は、発生するCO2とH2Oと残った酸素と窒素なので、

V'=VCO2+VH2O+V1(1.0-0.21)×1.2+VO2(1.2-1.0)

=1.10+2.10+10.23×0.79×1.2+2.15×0.2=13.32=13.3m3/m3

 

【10-F】

メタンの低発熱量35.8MJ/m3、エタンの低発熱量63.8MJ/m3より、

燃料1m3の低発熱量=38.5×0.9×63.8×0.1=38.6MJ/m3

 

【10-G】

平均定圧比熱1.38kJ/m3Kと

公式Q=mCΔTより、

1×1.38×(300-50)=345kJ/m3=3.45×10¹MJ/m3

 

【10-H】

利用できる熱量は、燃料1m3の低発熱量38.6MJ/m3の86.9%と

湿り燃焼ガス量V'から回収される熱量なので、

利用できる熱量=38.6×0.869+13.32×0.345=38.13

ボイラの熱効率=(38.13/38.6)×100=98.78=98.8%

 (利用できる熱量÷燃料1m3(メタン0.9+エタン0.1)の低発熱量)

 

【10-7】

水蒸気の原子量は18であることから1kgの水蒸気は1/18kmol

(水蒸気1kmolで18kgであるため。)

 

【10-I】

水蒸気1m3当たりの凝縮潜熱は、

2.44×(18/22.4)=1.960=1.96MJ/m3

(2.44[MJ/kg]は水蒸気の凝縮潜熱)

(水蒸気は22.4m3あたり18kgであるため、1m3の水蒸気の重さは18/22.4kgとなる。)

 

【10-J】

燃料1m3を完全燃焼させたときに発生する水蒸気量VH2Oは、

2.1m3/m3であることから(10-Dで導出)、利用できる熱量は、

38.6×0.869+13.32×0.345+2.1×0.22×1.960=39.04

ボイラの熱効率=39.04/38.6×100=101.1=1.01×10²%

 

以上、
課目Ⅲ 問題10-1~7,A~Jの解説でした。

令和元年度 課目Ⅱ 問題7-7~11,A~Fの解説

令和元年

課目Ⅱ 問題7-7~11,A~Fについて解説します。

問題文は、最小限の簡略化した

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【問題7-7】

両平面を黒体として扱える場合、

公式より放射伝熱量(Qb)はQb=σA(Ta⁴-Tb⁴)で求めることができる。

(Qb=黒体の場合の放射伝熱量、σ=ステファンボルツマン定数

A=面積、T=温度)

 

題意より放射伝熱量Qbは、

Qb=σA(T1⁴-T2⁴)となる。

 

 

【問題7-8】

両平面を灰色体として扱える場合、

公式より放射伝熱量(Qb)はQb=σA(Ta⁴-Tb⁴)÷{(1/εa)+(1/εb)-1で求めることができる。

(Qg=灰色体の場合の放射伝熱量、σ=ステファンボルツマン定数

A=面積、T=温度、ε=射出率(放射率))

 

題意より、放射伝熱量Qgは

Qg={σA(T1⁴-T2⁴)}÷{(1/ε1)+(1/ε2)-1}で求めることができる。

 

【問題7-9】

二つの壁面間に平行に金属板を挿入したときの放射伝熱量Qgiは、

Qgi={σA(T1⁴-T2⁴)}÷{(1/ε1)+(1/ε2)+(2/ε3)-2}

 (金属板を挿入したことにより、分母に1/ε3+1/ε3-1が加わる。)

 

【問題7-10】

 Qgi={σA(T1⁴-T2⁴)}÷{(1/ε1)+(1/ε2)-(2/ε2)-2}より

挿入金属板の放射率εを低下させると、放射伝熱量は減少する。

 

【問題7-A】

公式Q=mcΔTより交換熱量Qは、

Q=mc×cc×(Tco-Tci)=0.152×4.18×(84.5-25.5)=37.48=37.5kW

(mc=低温流体の質量流量、Cc=低温流体の比熱、

Tco=低温流体の出口温度、Tci=低温流体の入口温度) 

 

【問題7-B】

公式Q=mcΔTより、

Q=mh×ch×(Thi-Tho)

⇒Tho=Thi-Q/(mhch)

⇒Tho=Thi-Q/(chmh)=94.5-{37.48/(2.05×0.990)}=76.03=76.0℃

(mh=高温流体の質量流量、ch=高温流体の比熱、

Tho=高温流体の出口温度、Tci=高温流体の入口温度) 

 

【問題7-C】

低温流体側の温度効率ηcは、

ηc=(Tco-Tci)/(Thi-Tco)=(84.5-25.5)/(94.5-25.5)=0.8550=85.5%

 

【問題7-D】

熱容量流量は質量流量×比熱なので、

高温流体の熱容量流量Chは、

Ch=mh×ch=2.05×0.990=2.029kW/K=2.03×10³W/K

(mh=高温流体の質量流量、ch=高温流体の比熱) 

 

【問題7-E】

低温流体の熱容量流量Ccは、

Cc=mc×cc=4.18×0.152=0.6353kW/K=6.35×10²W/K

 

【問題7-11】

この熱交換器の交換可能な最大熱容量Qmaxは、

熱容量流量の小さい流体の熱容量流量から求められる。

 

【問題7-F】

エネルギー効率εは、

ε=Qc/Qmax

=(Cc/Cmin)×ηc

=(0.6353/0.6353)×0.8550

=0.8550=85.5%

 

以上、
課目Ⅱ 問題7-A~Eの解説でした。

令和元年度 課目Ⅱ 問題5-7~9,A~Cの解説

令和元年

課目Ⅱ 問題5-7~9,A~Cについて解説します。

問題文は、最小限の簡略化した

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【問題5-7】

ランキンサイクルの理論効率ηは公式より、

(蒸気タービンの仕事に発電相当する熱量ー給水ポンプでの仕事に相当する熱量)

÷(ボイラでの飽和水から加熱蒸気までの加熱 量)

で表される。

蒸気タービンST2がない場合のサイクルの理論効率η1は、

η1={(h3-h4a)-(h2-h1)}÷(h3-h2)

 (h3-h4a)→蒸気タービンST1の発電仕事に相当する熱量

(h2-h1)→給水ポンプでの仕事に相当する熱量

(h3-h2)→ボイラでの飽和水から加熱蒸気までの加熱量

 

【問題5-8】

ランキンサイクルの理論効率ηは公式より、

(蒸気タービンの発電仕事に相当する熱量ー給水ポンプでの仕事に相当する熱量)

÷(ボイラでの飽和水から加熱蒸気までの加熱量)

で表される。

蒸気タービンST2がある場合のサイクルの理論効率η2を求める。

給水ポンプによる仕事を無視するとなっているので、

蒸気タービンの発電仕事に相当する熱量÷ボイラでの飽和水から加熱蒸気までの加熱量

を求める。

η2={(h3-h4)+(h5-h6)}÷{(h3-h1)+(h5-h4)}

(h3-h4)→蒸気タービンST1の発電仕事に相当する熱量

(h5-h6)→蒸気タービンST2の発電仕事に相当する熱量

(h3-h1)→ボイラでの飽和水から加熱蒸気までの加熱量

(h5-h4)→ボイラの再熱による加熱量

 

【問題5-9】

乾き度は公式x=(s-s')/(s''-s')より求められる

(x=乾き度、s=比エントロピー、s'=飽和水状態の比エントロピー

s''=乾き飽和蒸気状態の比エントロピー)

 

状態6の時の乾き度x6は、

乾き度を求める公式x=(s-s')/(s''-s')に、

状態6の時の比エントロピーs、飽和水状態の比エントロピーs'、

乾き飽和蒸気状態の比エントロピーs''を代入すれば求められる。

状態6の時の比エントロピーs=s5なので(等エントロピー変化)

x6=(s5-s')/(s''-s')

 

【問題5-A】

x6=(s5-s')/(s''-s')に表1,2の数値を代入すると、

x6=(6.819-0.5591)/(8.277-0.5991)=0.8110=8.11×10⁻¹

 

【問題5-B】

比エンタルピーは、

公式h=h’+x(h''ーh')で求められる。

(h=比エンタルピー、x=乾き度、h'=飽和水状態の比エンタルピー、

h''=乾き飽和蒸気状態の比エンタルピー)

状態6のエンタルピーh6は、

エンタルピーを求める公式に状態6の数値を代入すると求められる。

h6=h'+x(h''-h')=163.4+0.8110×(2573-163.4)=2117=2.12×10³kJ/kg

 

【問題5-C】

η2={(h3-h4)+(h5-h6)}/{(h3-h1)+(h5-h4)}

(問題5-8で導出。)

数値を代入すると、

η2={(3076-2877)+(3163-2117)}/{(3076-163.4)+(3163-2877)}

=0.3892=3.89×10⁻¹

 

 

以上、
課目Ⅱ 問題5-7~9,A~Cの解説でした。

令和元年度 課目Ⅱ 問題4-1,2,A~Gの解説

令和元年

課目Ⅱ 問題4-1,2,A~Gについて解説します。

問題文は、最小限の簡略化した

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【問題4-A】

理想気体の状態方程式 PV=mRTより

P1V1=mRT1

V1=mRT1/P1=

数値を代入すると

(10×0.2872×300)/(2×10³)=0.4308=4.31×10⁻¹m³

 

【問題4-B】

等温変化なので、P1V1=P2V2

V2=P1V1/P2=(2×10³×0.4308)/(4×10³)=2.15×10⁻¹m3

 

【問題4-C】

 

状態1から状態2の変化(等温圧縮)の間、

外部から 空気に付与された仕事W12は、

等温圧縮による仕事の公式より、

L12=mRT×In(V1/V2)=10×0.2872×300×ln(0.4308/0.2154)

=10×0.2872×300×ln2=10×0.2872×300×0.6931=597.17=5.97×10²kJ

 

【問題4-1】

空気の定圧比熱Cpは、

Cp=Cv+R(マイヤーの式(公式):Cvは定容比熱、Rはガス定数)

で求められる。

 

【問題4-D

Cp=Cv+Rに数値を代入すると

Cp=0.717+0.2872=1004.3=1.004kJ/kgK

 

【問題4-E】

等圧変化で、状態2から状態3へ変化する間に空気に加えられた熱量Qは、

公式より、Q=mCpΔT⇒Q=mCp(T3-T2)

=10×1.0043×(400-300)=1004.3=1.00×10³kJ

 

【問題4-F】

 加熱による内部エネルギーの増加量ΔUは、

内部エネルギーの変化量の公式

ΔU=mCvΔTより求められる。

⇒ΔU=mCv(T3-T2)

数値を代入すると

U=10×0.717×(400-300)=717.1=7.17×10²kJ

 

 

【問題4-G】

空気が外部にした仕事は、

PV=mRΔT,PV=L

L=mRΔTより、

L23=mR(T3-T2)=10×0.2872×(400-300)=287.2=2.87×10²kJ

 

【問題4-H】

エントロピーの増加量ΔSを求める。

等圧変化のエントロピーの変化量は等圧比熱(Cp)を使い

公式よりΔS=mCp×in(T2/T1)⇒ΔS=mCp(lnΔT)で求められる。

ΔS=mCp(lnT3-lnT2)=10×1.0043×(ln400-ln300)

=10×1.0043×{(ln2⁴×5²)-(ln3×10²)}

=10×1.0043×{(4ln2+2ln5)-(ln3+2ln10)}

=10×1.0043×(4ln2+2ln5-ln3-2ln10)

=10×1.0043×(4×0.6931+2×1.6094-1.0986-2×2.3026)

=2.886=2.89×10⁰kJ/k

 

 

【問題4-2】

状態3の空気が有する有効エネルギーEは、

内部エネルギーの変化量ΔU、周囲環境に対して行う体積仕事P0ΔV、

周囲環境の受け取る熱量T0ΔSより、

E=-ΔU-PeΔV+TeΔS

状態3の空気が有する有効エネルギーEは、

状態3から周囲環境までの変化量なので、

⇒E=-(U3-Ue)-Pe(V3-Ve)+Te(S3-Se)

E=(U3-Ue)+Pe(V3-Ve)-Te(S3-Se)となる。

 

 

以上、
課目Ⅱ 問題4-A~Gの解説でした。

平成27年度 課目Ⅳ 問題15-10~13,A、問題16-14,15)の解説

平成27年

課目Ⅳ 問題15-10~13,A、問題16-14,15について解説します。

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【問題15-10】

排ガスは300℃から200℃まで熱を取られたので、熱回収量は、

Q=mCΔT

mは質量流量なので送風量(q)×密度(ρ)で求められる。

Q=qρCΔT

数値を代入すると、

Q=60/60×0.64×1.04×(300-200)=67kW

 

【問題15-11】

温水の水温上昇ΔTは、

Q=mCΔT、m=qρより

Q=qρCΔT

⇒ΔT=Q/(qρC) 

(m=質量流量、C=比熱、q=流量、ρ=密度)

数値を代入すると、

ΔT=66.56/{(0.06/60)×1000×4}=16.64℃

熱回収後の温水温度Tは、

T=ΔT+T0

=16.64+20=36.64=37℃

 

 

【問題15-12】

・温度効率を求める

温度効率ηは最大温度落差に対する温度上昇の比率であるから、

η=ΔT/(Th-Tc)

η=16.64/(300-20)=0.059=6%

 

【問題15-A】

1500時間運転したときの年間熱回収量Qaは、

Qa=66.56×1500×3600

年間熱回収量Qaをガス給湯器でつくりだすときのガス使用量は、

Qa/(Hu×η)=(66.56×1500×3600)/(41.5×10³×0.9)=9.6×10³m3

 

【問題15-13】

発熱量の原油換算

原油の発熱量は、0.0258kLで1GJ。

よって、(年間熱回収量(Qa/η))/(原油の発熱量1GJ)×0.0258kLで求められる。

(Qa/η)/10⁶×0.0258=(66.56×1.5×3.6)/0.9×0.0258=10.3=10kL

 

【問題16-14】

室内負荷が18000kJ/hの時、

一般空調の送風量Qは室内エンタルピーが53kJ/kg、

吹き出し空気のエンタルピーが38kJ/kgであるから、

Q={q/(h1-h2)}/ρより

Q={18000/(53-38)}/1.2=1000m3/h

 

【問題16-15】

室内負荷が17000kJ/hの時の

クールビズ空調での送風量Q'は、

Q’={q’/(h1’-h2’)}/ρより

Q’={17000/(58.5-40.9)}/1.2=804.92

Q'/Q=804.92/1000=0.8なので、

Q'はQの約8割となる。 

 

以上、
課目Ⅳ 問題15-10~13,A、問題16-14,15)の解説でした。

平成27年度 課目Ⅳ 問題13-12,13,Aの解説

平成27年

課目Ⅳ 問題13-12,13,Aについて解説します。

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【問題13-12】

排ガス損失を求める。

燃料1kgあたりの排ガス損失Lg[kJ/kg]は、

Q=mCΔTより、

Lg=Gg×C×(tg-t0)

Ggは1kgあたりの排ガス量[m3/kg]、Cは比熱[kJ/m3k]、

tgは排ガス温度、t0は大気温度[k]

設問の表から数値を求めて代入すると、

Lg=1.38×15.0×(154×20)=2773[kJ/kg]

 

燃料1kgあたりの排ガス損失の割合Lg%[%]は、

Lg%=Lg/Hu×100

Huは燃料の低発熱量[MJ/kg]である。

設問の表から数値を代入すると、

Lg%=2773/(40.2×10³)×100=6.89=6.9%

 

【問題13-A】

ボイラ効率ηは、

η={1-(熱損失合計/入熱合計)}×100[%] 

本問では、熱損失は排ガス損失Lg[kJ/kg]とその他熱損失Leのみであり、

入熱は燃料の低発熱量Hu[kJ/kg]のみである。

よってボイラ効率ηは、

η={1-(2773+800)/(40.2×10³)}×100=91.1%

 

【問題13-13】

空気量低減

現状の空気比は次式で求められる。

α=21/(21-O2) 

O2は排ガス中の酸素濃度[%]

設問の表から数値を代入すると、

α=21/(21-5.8)=1.381

 

現状の空気量A及び削減後の空気量A'は

A=αA0=1.381Ao

A'=1.1A0

(A0は理論空気量)

 

現状の空気比αから空気比を1.1にするために

現状の空気量に対して削減すべき空気量の割合は、

(A-A')/A×100=(α-1.1)/α×100

上式にα=1.381を代入すると

A-A')/A×100=(1.381-1.1)/1.381×100=20.3=20%

 

以上、
課目Ⅳ 問題13-12,13,Aの解説でした。