令和元年度 課目Ⅱ 問題7-7~11,A~Fの解説
令和元年度
課目Ⅱ 問題7-7~11,A~Fについて解説します。
問題文は、最小限の簡略化した
記載に留めますので、
参考書や過去問をご覧になりながら
解説を見ていただくことをお勧めします。
※過去問は以下のURL先から無料で
ダウンロードできます。
https://www.eccj.or.jp/mgr1/test_past/index.html
【問題7-7】
両平面を黒体として扱える場合、
公式より放射伝熱量(Qb)はQb=σA(Ta⁴-Tb⁴)で求めることができる。
(Qb=黒体の場合の放射伝熱量、σ=ステファンボルツマン定数
A=面積、T=温度)
題意より放射伝熱量Qbは、
Qb=σA(T1⁴-T2⁴)となる。
【問題7-8】
両平面を灰色体として扱える場合、
公式より放射伝熱量(Qb)はQb=σA(Ta⁴-Tb⁴)÷{(1/εa)+(1/εb)-1で求めることができる。
(Qg=灰色体の場合の放射伝熱量、σ=ステファンボルツマン定数
A=面積、T=温度、ε=射出率(放射率))
題意より、放射伝熱量Qgは
Qg={σA(T1⁴-T2⁴)}÷{(1/ε1)+(1/ε2)-1}で求めることができる。
【問題7-9】
二つの壁面間に平行に金属板を挿入したときの放射伝熱量Qgiは、
Qgi={σA(T1⁴-T2⁴)}÷{(1/ε1)+(1/ε2)+(2/ε3)-2}
(金属板を挿入したことにより、分母に1/ε3+1/ε3-1が加わる。)
【問題7-10】
Qgi={σA(T1⁴-T2⁴)}÷{(1/ε1)+(1/ε2)-(2/ε2)-2}より
挿入金属板の放射率εを低下させると、放射伝熱量は減少する。
【問題7-A】
公式Q=mcΔTより交換熱量Qは、
Q=mc×cc×(Tco-Tci)=0.152×4.18×(84.5-25.5)=37.48=37.5kW
(mc=低温流体の質量流量、Cc=低温流体の比熱、
Tco=低温流体の出口温度、Tci=低温流体の入口温度)
【問題7-B】
公式Q=mcΔTより、
Q=mh×ch×(Thi-Tho)
⇒Tho=Thi-Q/(mhch)
⇒Tho=Thi-Q/(chmh)=94.5-{37.48/(2.05×0.990)}=76.03=76.0℃
(mh=高温流体の質量流量、ch=高温流体の比熱、
Tho=高温流体の出口温度、Tci=高温流体の入口温度)
【問題7-C】
低温流体側の温度効率ηcは、
ηc=(Tco-Tci)/(Thi-Tco)=(84.5-25.5)/(94.5-25.5)=0.8550=85.5%
【問題7-D】
熱容量流量は質量流量×比熱なので、
高温流体の熱容量流量Chは、
Ch=mh×ch=2.05×0.990=2.029kW/K=2.03×10³W/K
(mh=高温流体の質量流量、ch=高温流体の比熱)
【問題7-E】
低温流体の熱容量流量Ccは、
Cc=mc×cc=4.18×0.152=0.6353kW/K=6.35×10²W/K
【問題7-11】
この熱交換器の交換可能な最大熱容量Qmaxは、
熱容量流量の小さい流体の熱容量流量から求められる。
【問題7-F】
エネルギー効率εは、
ε=Qc/Qmax
=(Cc/Cmin)×ηc
=(0.6353/0.6353)×0.8550
=0.8550=85.5%
以上、
課目Ⅱ 問題7-A~Eの解説でした。