令和元年度 課目Ⅱ 問題4-1,2,A~Gの解説
令和元年度
課目Ⅱ 問題4-1,2,A~Gについて解説します。
問題文は、最小限の簡略化した
記載に留めますので、
参考書や過去問をご覧になりながら
解説を見ていただくことをお勧めします。
※過去問は以下のURL先から無料で
ダウンロードできます。
https://www.eccj.or.jp/mgr1/test/answer.html
【問題4-A】
理想気体の状態方程式 PV=mRTより
P1V1=mRT1
V1=mRT1/P1=
数値を代入すると
(10×0.2872×300)/(2×10³)=0.4308=4.31×10⁻¹m³
【問題4-B】
等温変化なので、P1V1=P2V2
V2=P1V1/P2=(2×10³×0.4308)/(4×10³)=2.15×10⁻¹m3
【問題4-C】
状態1から状態2の変化(等温圧縮)の間、
外部から 空気に付与された仕事W12は、
等温圧縮による仕事の公式より、
L12=mRT×In(V1/V2)=10×0.2872×300×ln(0.4308/0.2154)
=10×0.2872×300×ln2=10×0.2872×300×0.6931=597.17=5.97×10²kJ
【問題4-1】
空気の定圧比熱Cpは、
Cp=Cv+R(マイヤーの式(公式):Cvは定容比熱、Rはガス定数)
で求められる。
【問題4-D】
Cp=Cv+Rに数値を代入すると
Cp=0.717+0.2872=1004.3=1.004kJ/kgK
【問題4-E】
等圧変化で、状態2から状態3へ変化する間に空気に加えられた熱量Qは、
=10×1.0043×(400-300)=1004.3=1.00×10³kJ
【問題4-F】
加熱による内部エネルギーの増加量ΔUは、
内部エネルギーの変化量の公式
ΔU=mCvΔTより求められる。
⇒ΔU=mCv(T3-T2)
数値を代入すると
U=10×0.717×(400-300)=717.1=7.17×10²kJ
【問題4-G】
空気が外部にした仕事は、
PV=mRΔT,PV=L
⇒L=mRΔTより、
L23=mR(T3-T2)=10×0.2872×(400-300)=287.2=2.87×10²kJ
【問題4-H】
エントロピーの増加量ΔSを求める。
等圧変化のエントロピーの変化量は等圧比熱(Cp)を使い
公式よりΔS=mCp×in(T2/T1)⇒ΔS=mCp(lnΔT)で求められる。
ΔS=mCp(lnT3-lnT2)=10×1.0043×(ln400-ln300)
=10×1.0043×{(ln2⁴×5²)-(ln3×10²)}
=10×1.0043×{(4ln2+2ln5)-(ln3+2ln10)}
=10×1.0043×(4ln2+2ln5-ln3-2ln10)
=10×1.0043×(4×0.6931+2×1.6094-1.0986-2×2.3026)
=2.886=2.89×10⁰kJ/k
【問題4-2】
状態3の空気が有する有効エネルギーEは、
内部エネルギーの変化量ΔU、周囲環境に対して行う体積仕事P0ΔV、
周囲環境の受け取る熱量T0ΔSより、
E=-ΔU-PeΔV+TeΔS
状態3の空気が有する有効エネルギーEは、
状態3から周囲環境までの変化量なので、
⇒E=-(U3-Ue)-Pe(V3-Ve)+Te(S3-Se)
⇒E=(U3-Ue)+Pe(V3-Ve)-Te(S3-Se)となる。
以上、
課目Ⅱ 問題4-A~Gの解説でした。