バカなりに理解したエネルギー管理士 熱の解説

エネルギー管理士熱分野の過去問を解説します。

平成30年度 課目Ⅱ 問題4-7,A~E

平成30年

課目Ⅱ 問題4-1~7,A~Eについて解説します。

問題文は記載しませんので、

参考書や過去問をご覧になりながら

解説を見ていただくことをお勧めします。

※過去問は以下のURL先から無料で
ダウンロードできます。

https://www.eccj.or.jp/mgr1/test_past/index.html

 

【問題4-1】

公式Q=mCΔTより、

qH=CvΔT

(qHは単位質量あたりの供給熱量なので質量m=1として考える。)

(等容変化なので、定容比熱Cvを使用する。)

題意より、

qH=Cv(T3-T2)…①

 

【問題4-2】

公式Q=mCΔTより、

qL=CvΔT

(qLは単位質量あたりの放出熱量なので質量m=1として考える。)

(等容変化なので、定容比熱Cvを使用する。)

題意より、

qL=Cv(T4-T1)…②

 

【問題4-3】

理論効率ηthは、

1ー(放出熱量÷供給熱量)

なので、

ηth=1-qL/qH

①、②式を代入すると、

ηth=1-{{Cv(T4-T1)}/{Cv(T3-T2)}}

ηth=1-{(T4-T1)/(T3-T2)}…③

 

 

【問題4-4】

断熱変化の圧力と体積の関係は、

Pvx=一定

 

【問題4-5】

状態1から2の断熱変化は状態方程式より、

T2=T1(v1/v2)x-1T2/T1=(v1/v2)x-1T1/T2=(v2/v1)x-1…(1)

状態3から4の断熱変化は状態方程式より、

T4=T3(v3/v4)x-1T4/T3=(v3/v4)x-1…(2)

式(2)にv2=v3,v1=v4を代入

T4/T3=(v2/v1)x-1…(2)'

式(1)、(2)’より、

T1/T2=T4/T3=(v2/v1)x-1…④

 

【問題4-6】

式③より、

ηth=1-{(T4-T1)/(T3-T2)}=1-(T1/T2)×{(T4/T1-1)/(T3/T2-1)}…③'

式④より、

T4/T1=T3/T2=(v2/v1)x-1…④’

③’に④及び④’を代入すると、

ηth=1-(v2/v1)x-1×{(v2/v1)x-1-1)/((v2/v1)x-1-1)}

⇒ηth=1-(v2/v1)x-1×1

⇒ηth=1-(v2/v1)x-1…(3)

圧縮比ε=v1/v2なので、

ηth=1-(1/ε)x-1…⑤

 

【問題4-A】 

比熱比xは公式より、

x=Cp/Cv

(CP=定圧比熱、Cv=定容比熱)

よって、Cv=Cp/x

=1.008/1.4=0.72=7.20×10⁻¹kJ/kgK

 

【問題4-B】

公式Q=mCΔTより、

qH=CΔT(qHは単位質量あたりの熱量なので質量m=1として考える。)

題意より、

qH=Cv(T3-T2)=0.72×(2100-700)=1008=1.01×10³kJ/kg

 (qH=気体の単位質量あたりの供給熱量、Cv=定容比熱)

 

【問題4-7】

等容変化におけるエントロピー変化ΔSは公式より、

ΔS=Cv×ln(T2/T1)

題意より、ΔS=Cv×ln(T3/T2)…⑥

 

【問題4-C】

等容変化におけるエントロピー変化ΔSの値は式⑥より、

ΔS=Cv×ln(T3/T2) =0.72×ln(2100/700)

=0.72×ln3=0.72×1.099=7.91×10⁻¹kJ/kgk

 

【問題4-D

題意及び式⑤、(3)、④より、

ηth=1-(1/εx-1)=1-(T1/T2)=1-(300/700)=0.5714=5.71×10⁻¹

 

【問題4-E】

単位質量あたりの仕事量wは、

単位質量あたりの供給熱量qh×理論熱効率ηthより求められる。

w=qh×ηth=1008×0.5714=575.9=5.76 ×10²kJ/kg

 

 

以上、
課目Ⅱ 問題4-1~7,A~Eの解説でした。