バカなりに理解したエネルギー管理士 熱の解説

エネルギー管理士熱分野の過去問を解説します。

令和元年度 課目Ⅳ 問題15-A~C、問題16-7~10

令和元年

課目Ⅳ 問題15-A~C、問題16-7~10について解説します。

問題文は記載しておりませんので、

参考書や過去問をご覧になりながら

解説を見ていただくことをお勧めします。

※過去問は以下のURL先から無料で
ダウンロードできます。

https://www.eccj.or.jp/mgr1/test/answer.html

 

【問題15-A】

熱交換の温度効率は、

温度効率を求める側の流体の入口~出口の温度差

÷最大温度差(高温流体入口温度ー低温流体入口温度)なので、

ηc=(Tc1-Tc2)/(Tc1-Tb1)=(5-2)/{5-(-10)}=0.2=20%

(ηc=冷水側の温度効率、Tc1=冷水側入口温度、Tc2=冷水側出口温度

Tb1=ブライン側入口温度) 

 

【問題15-B】

熱交換される熱量は公式より、

Q=mCΔTで求められる。

Qc=mc×Cpc×(Tc1-Tc2)=8/60×4.0×(5-2)=1.6kW

(Qc=冷水が損失した熱量=ブラインが受けた熱量、Cpc=冷水の比熱、

Tc1=冷水側入口温度、Tc2=冷水側出口温度) 

 

【問題15-C】

 冷水が損失した熱量はブラインが受けた熱量に等しい。

Tb2をブラインの受けた熱量の式から求める。

Qb=Qc=mb×Cpb×(Tb2-Tb1)

⇒1.6=10/60×3.0×{Tb2-(-10)}

Tb2=-6.8℃

 

【問題16-7】

 冷房負荷は公式より、

q=mCΔTで求められる。

(q=冷房負荷、m=質量流量、C=比熱、ΔT=温度差)

m=ρ×Qなので、

(m=質量流量[kg/s]、ρ=密度[kg/m3]、Q=流量[m3/s])

q=ρQCΔTとなる。

よって冷房負荷qcの式は以下となり、冷水流量Qcが求められる。

qc=ρ×Qc×Cp×(tR-ts)

⇒500=4.22×1000×Qc×(13-8)

Qc=0.0237m3/s=1420L/min

 (ρ=密度、Cp=比熱、tR=冷水の還り温度、ts=冷水の往き温度)

 

【問題16-8】

ポンプの搬送動力(軸動力)P[kW]は公式より、

P=={(ρ×g×Q×H)/1000}×1/ηで求められる。

ポンプの搬送動力(軸動力)Pp[kW]は、

Pp={(ρ×g×Q×H)/1000}×1/η={(1000×9.8×0.0237×25)/1000}×(1/0.7)=8.7kW

 

【問題16-9】

冷水往温度を5℃とすると、

500=4.22×1000×Qc×(13-5)

⇒Qc=0.0148m3/s=889L/min

冷水往温度8℃のときと比較すると冷水流量は、

889/1420=0.625=62.5%

 

【問題16-10】

ポンプ軸動力は公式P=={(ρ×g×Q×H)/1000}×1/ηより

冷水流量に比例するので、62.5%となる。

 

以上、
課目Ⅳ 15-A~C、問題16-7~10の解説でした。