バカなりに理解したエネルギー管理士 熱の解説

エネルギー管理士熱分野の過去問を解説します。

バカなりに理解したエネルギー管理士 熱 勉強方法

バカなりに理解したエネルギー管理士 熱の勉強方法について解説します。

私は2回の受験を行い2018年にエネルギー管理士の試験に合格しました。

課目合格制度があるため、2017年に課目Iに合格、2018年に課目Ⅱ,Ⅲ,Ⅳに合格しました。

最終学歴は専門学校卒業。学校の試験は直前の暗記で乗り切って来ました。。

そんな私が、バカなりに理解したエネルギー管理士熱の勉強法を書いていきます。

 

step1.過去問を買う。

参考書選びは、かなり重要です。

資格の勉強において最も重要な参考書は過去問です。

どのような資格を受験する場合も過去問は必要ですよね。

私がエネルギー管理士 熱で使用した参考書は過去問のみです。

過去問はなるべく解説が詳しいものを選びましょう。

私が使用した過去問はオーム社の過去問題集です。

解説がわかりやすく、B5サイズで大きいため書き込みがしやすい点が良かったです。

電気書院の過去問題集も解説がわかりやすいのでおすすめです。

 

step2.過去問に解答を書き込む。

私はエネルギー管理士の勉強でノートを一切使っていません。

解答やポイントはすべて過去問題集に書き込みました。

そうすることで過去問題集を読むだけで簡単に復習ができます。

また、何度も解答を書く時間を削減できます。

書き込みには消せるボールペンの赤を使用しました。

なので赤シートを使えば書き込みを隠すことができます。

書き込みの方法について説明します。

まずは過去5年分の課目Ⅰ~Ⅳの解答を空欄や問題の近くに書いていきました。

(私は過去5年分の勉強だけで受かりました。)

計算等が必要な問題は解き方を要約して問題の近くに記載しました。

選択問題の解答は解く問題を決めてから記入しました。

(私は課目Ⅳの15と16を選択しました。簡単そうだったので。。)

解答記入のポイントは解答の記号だけでなく内容をできるだけ文章や問題の近くに書くことです。そうすることで復習する際に読みやすくなるのでの時間削減になります。

 

step3.今年取りに行く受験課目を決める。

エネルギー管理士は課目合格制度があります。

過去2年までは課目合格が有効なので、

3年のうちに全科目が合格となれば良いです。

なので最低でも1年目で1課目は合格しましょう。

1科目でも受かるとだいぶ気持ちが楽になります。

逆に全落ちは結構メンタルに来ます。

(私は電顕三種で全落ちを経験しました。。)

私の感覚では各課目の難易度は以下の通りです。

課目Ⅰ<課目Ⅲ<課目Ⅳ<課目Ⅱ

課目Ⅰは比較的に簡単ですしエネルギー管理士の内容が全体的にわかるので1科目におすすめです。

課目Ⅲは計算問題の種類が少ないので比較的簡単でした。

課目Ⅳは計算問題の種類は少ないですが、知識問題が多く出題の幅も広いです。

課目Ⅱは計算問題が多いので私的にはとっつきにくかったです。

4科目すべて合格ラインの6割以上とれるように仕上げるのが理想ですが、

現実的には1~2課目を合格ラインにして、

残りは余った時間で勉強するのが良いと思います。

 

step4.過去問を解く。

私はまずは全体を理解するために全課目の

流し読みを行いました。

次にstep3で絞った課目(私の場合課目Ⅰ)の暗記問題を

覚えるまでゴロゴロしながら何度も読みました。

解答を問題の近くに書いているため読むだけで簡単に復習ができます。

その際、理解しにくいところは調べてポイントを追記したりしました。

暗記問題を理解した後は苦手な計算問題や式問題も同様にして覚えていきました。

また、同じような問題が複数年出ている場合は、

こんな問題にはこう答えるといった感じで理解し、

まとめて覚えるようにしました。

計算問題を実際に電卓をつかって解いたのは内容を理解した後です。

普段は使い慣れた関数電卓を使って解いてました。

試験用の電卓は、最後の確認で慣れるために使った程度でした。

 

さいごに。

私はこんな感じでエネルギー管理士の熱を勉強しました。

資格試験の多くは合格ラインが決まっています。

エネルギー管理士では各科目正答率6割で合格といわれています。

合格において大事なことは6割正解できるかなので、

取れる問題は確実に正解する。

理解できない難しい問題は、

パターン化して答えを暗記する。

思い切って捨てる。

といったことも重要です。

暗記問題は一見簡単ですが、

毎年新しい問題が出たりするので、

過去問で出来ていても思ったより点数が取れません。

逆に計算問題は一見難しいですが、

同じような問題が多く出題されるため、

公式や解き方を理解すれば得点源にできます。

 

皆さんの合格を祈っています!

 

平成29年度 課目Ⅳ 問題16-8~10の解説

平成29年

課目Ⅳ 問題16-8~10について解説します。

問題文は記載しませんので、

参考書や過去問をご覧になりながら

解説を見ていただくことをお勧めします。

※過去問は以下のURL先から無料で
ダウンロードできます。

https://www.eccj.or.jp/mgr1/test_past/index.html

 

【問題16-8】 

Q=mCΔTより

 qc=2000×1.2×(60-38.5)=51600=52000kJ/h

 

【問題16-9】 

 外気量を50%に削減したことで、

混合空気の比エンタルピーは状態点4(60kJ/kg)から状態点3(56.5kJ/kg)

まで下がる。よってエネルギー削減量は、

(60-56.5)/(60-38.5)=0.162=16%

 

【問題16-10】 

外気を全く導入しない場合は室内負荷のみとなる。

状態2の空気を状態1まで冷却することになるのでエネルギー削減量は、

(60-53)/(60-38.5)=0.325=33%

 

以上、
課目Ⅳ 問題16-8~10の解説でした。

平成29年度 課目Ⅳ 問題13-A,B、問題13-14の解説

平成29年

課目Ⅳ 問題13-A,B、問題13-14について解説します。

問題文は記載しませんので、

参考書や過去問をご覧になりながら

解説を見ていただくことをお勧めします。

※過去問は以下のURL先から無料で
ダウンロードできます。

https://www.eccj.or.jp/mgr1/test_past/index.html

 

【問題13-A】 

空気比低減前の燃料1kgあたりの排ガス損失熱量qは

Q=mCΔTより、

q=17.6×1.07×(180-15)=3.107×10³=3.11×10³kJ/kgK

 

【問題13-B】 

空気比低減後の燃料1kgあたりの排ガス損失熱量q'は、

Q=mCΔTより、

q'=1.07×16.2×(180-15)=2.860×10³=2.86×10³

空気比低減前後の燃料1kgあたりの排ガス損失熱量の差Δqは、

Δq=q-q'=(3.11-2.86)×10³=2.47×10²=2.5×10²kJ/kgK

 

【問題13-14】 

空気比低減後に排ガス損失熱量の低減分だけボイラ効率が向上したことになるので、

 2.47×10²/40.9×10³=0.006=0.6%

 よって空気比低減後のボイラ効率は、

η+0.6%

 

以上、
課目Ⅳ 問題13-A,B、問題13-14の解説でした。

平成29年度 課目Ⅲ 問題10-A~J、問題10-1~10

平成29年

課目Ⅲ 問題10-A~J、問題10-1~10について解説します。

問題文は記載しませんので、

参考書や過去問をご覧になりながら

解説を見ていただくことをお勧めします。

※過去問は以下のURL先から無料で
ダウンロードできます。

https://www.eccj.or.jp/mgr1/test_past/index.html

 

【問題10-1~3】 

セルロースの燃焼反応式より、

C6H10O5+6O2=6CO2+5H2O

 

【問題10-4,5】 

セルロース単体の分子量が162なので、

セルロース1kgに含まれる単量体のモル数は1/162kmol

 セルロース1kgを完全燃焼させたときに発生するCO2の体積は、

1kmolは22.4m3なので、6×22.4/162m3

 

【問題10-6】 

炭素の原子量は12なので、1kgあたりの炭素量は1/12kmol。

重油1kg中に炭素が0.87kg含まれているので炭素が完全燃焼する場合の

反応式C+O2=CO2よりCO2の体積Vcoは、

 Vco=0.87×22.4/12=1.624となる。

 

【問題10-7】 

木炭バイオマス1kgに含まれる水分量W1は、

水分含有率が質量基準で40%であるため、

1×0.4=0.4kg

  

【問題10-A】 

H2Oの分子量は1×2+16=18

セルロース1kgを完全燃焼させたときに発生するH2O量は、

セルロースの燃焼反応式より、5×18/162kg

よって、セルロース0.6kgが燃焼することで発生するH2O量W2は、

W2=0.6× 5×18/162=0.333kg

木質バイオマス1kgの低発熱量は、

木質バイオマスの高発熱量(19.5)×水分を除いた質量(0.6)から

水分の蒸発潜熱(0.4+0.333)×2.44を引くことで求められる。

19.5×0.6-(0.4+0.333)×2.44=9.911=9.91MJ/kg

 

【問題10-B】 

 

重油の低発熱量は42,3MJ/kg。

木質バイオマスの低発熱量を重油の低発熱量で割ることで、

重油何kgあたりの低発熱量かを求めることができる。

9.911/42.3=0.2342=2.34×10⁻¹kg 

 

【問題10-C】 

重油2.342×10⁻¹kgあたりのCO2排出量は、 

0.87×22.4/12×0.2342=0.3805=3.81×10⁻¹m3 

※題意よりCO2削減量となっているが、

木質バイオマスカーボンニュートラルとみなされるため、

木質バイオマスの燃焼によるCO2発生量を差し引く必要はない。

 

【問題10-8】 

重油1kgを完全燃焼したときに発生するH2O量VH2O0を求める。

水素の原子量は1なので1kgの水素は1kmolとなる。

重油1kgに含まれる水素量は0.13kg。

水素の燃焼反応式はH+1/4O2=1/2H2O

⇒水素1kmol辺りH2Oが1/2kmol発生する。

1kmolの体積は22.4m3。

よって、

VH2O0=0.13×22.4/2=1.456m3

 

【問題10-D】 

重油1kgに炭素が0.87kg、水素が0.13kg含まれているので、

理論酸素量VO0は、

VO0=0.87×22.4/12+0.13×22.4/4=2.352=2.35m3/kg

 

【問題10-9】 

 空気中の酸素の体積割合は0.21

 

【問題10-E】 

 空気中の酸素の体積割合は0.21、窒素の体積割合は0.79。

燃焼ガス中に含まれるN2量VN0は、

理論空気量(VO0/0.21)×空気中の窒素割合0.79で求められる。

VN0=(VO0/0.21)×0.79=(2.352/0.21)×0.79=8.848=8.85m3

 

【問題10-F】 

余剰空気量VA0は、

VA0=(VO0/0.21)×(1.2-1.0)=(2.352/0.21)×(1.2-1.0)=2.240m3

 全湿り燃焼ガス量は、

VG0=Vc₀+VH2O0+VN0+VA0

=1.624+1.456+8.848+2.240=14.168=1.42×10¹m3

 

【問題10-10】 

 セルロースの燃焼反応式より、発生するH2O量VH2O1は、

VH2O1=5×22.4/162=0.691m3

 

【問題10-G】 

セルロースの燃焼に必要な酸素量VO1は燃焼反応式より、

VO1=6×22.4/162=0.829=0.83m3/kg 

燃焼ガス中に含まれるN2量VN1は、

理論空気量(VO1/0.21)×空気中の窒素割合0.79で求められる。

VN1=(Vo₁/0.21)×0.79=(0.829/0.21)×0.79=3.118=3.12m3

 

【問題10-H】 

余剰空気量VA1は、

VA1=Vo₁/0.21×(1.4-1.0)=(0.829/0.21)×(1.4-1.0)=1.579

全湿り燃焼ガス量は、

VG1=Vo₁+VH2O1+VN1+VA1

=0.829+0.691+3.118+1.579=6.217=6.22m3

 

【問題10-I】 

木質バイオマス1kgを空気比1.4で燃焼した場合の全湿り燃焼ガス量を求める。

木質バイオマス1kgはセルロース0.6kg+水0.4kgなので、

VG1×0.6+0.4×(22.4/18)=6.217×0.6+0.4×22.4/18=4.227=4.23m3

 

【問題10-J】 

木質バイオマス1kgを燃焼したときと同じ熱量を発生させるために、

重油を空気比1.2で燃焼した場合の全湿りガス量は、

VG0×0.2343=14.168×0.2343=3.319=3.32m3

 (0.2343は問題10-Bで求めた木質バイオマス重油換算値) 

 

以上、
課目Ⅲ 問題10-A~J、問題10-1~10の解説でした。

平成29年度 課目Ⅱ 問題7-A~D、問題7-8の解説

平成29年

課目Ⅱ 問題7-A~D、問題7-8について解説します。

問題文は記載しませんので、

参考書や過去問をご覧になりながら

解説を見ていただくことをお勧めします。

※過去問は以下のURL先から無料で
ダウンロードできます。

https://www.eccj.or.jp/mgr1/test_past/index.html

 

【問題7-A】 

 公式より、

Q=mCΔT…①

熱交換で与える熱量と与えられる熱量は等しいので、

QA=QB…②

①、②より、

mACAΔTA= mBCBΔTB

⇒mACA(TAi-TAo)= mBCB(TBo-TBi)

⇒TBo= {{mACA(TAi-TAo)}÷mBCB}+TBi

数値を代入してTBoを求める。

TBo={{2×4.2(80-50)}÷1.5×3.0}+20=75.9=76℃ 

(mA=流体Aの流量、mB=流体Bの流量、

CA=流体Aの比熱、CB=流体Bの比熱、

TAi=流体Aの入口温度、TAo=流体Aの出口温度、

TBi=流体Bの入口温度、TBo=流体Bの出口温度)

 

【問題7-B】 

ΔT₁=(TAi-TBo)=80-76=4

ΔT=(TAo-TBi)=50-20=30

 (ΔT₁+ΔT)/2=(4+30)/2=17K

 

【問題7-C】 

公式より、

Q=KA(ΔT₁+ΔT)/2

(Q=交換熱量、K=熱通過率、A=伝熱面積)

Q=mACA(TAi-TAo)=mBCB(TBo-TBi)=KA(ΔT₁+ΔT)/2

⇒Q=mACA(TAi-TAo)=KA(ΔT₁+ΔT)/2

 ⇒A=mACA(TAi-TAo)÷{K×{(ΔT₁+ΔT)/2}}=2×4.2(80-50)÷(1.5×17)=9.88=9.9m²

 

【問題7-8】 

対数平均温度差は公式より、

 (ΔT2-ΔT1)/{in(ΔT2/ΔT1)}

 

【問題7-D】 

対数平均温度差は公式より、

(ΔT2-ΔT1)/{in(ΔT2/ΔT1)}

数値を代入すると、

(30-4)/{ln(30/4)}=26/ln7.5=26/2.01=13K

 

以上、
課目Ⅱ 問題7-A~D、問題7-8の解説でした。

平成29年度 課目Ⅱ 問題6-A~C、問題6-13の解説

平成29年

課目Ⅱ 問題6-A~C、問題6-13について解説します。

問題文は記載しませんので、

参考書や過去問をご覧になりながら

解説を見ていただくことをお勧めします。

※過去問は以下のURL先から無料で
ダウンロードできます。

https://www.eccj.or.jp/mgr1/test_past/index.html

 

【問題6-A】 

公式より、

U1=√(2gH)=√(2×9.81×4.5)=9.39=9.4m/s

 

【問題6-B】 

 

流出口に長さL、直径D、管摩擦損失fの

直円管をつないだ場合の流速は以下の式で求められる。

U2²=2gH/(1+f×L/D)

U2=√{2gH/(1+f×L/D)}=√{2×9.81×4.5/(1+0.020×100/0.04)}=1.31=1.3m/s

 

【問題6-13】 

レイノルズ数Reは公式より、

 Re=ρUD/μで求められる。

題意より、

Re=ρU2D/μ=U2D/(μ/ρ)

 

【問題6-C】 

レイノルズ数Reを求める式に数値を代入する。 

 Re=ρU2D/μ=(1.31×0.04×997)/8.54×10⁻⁴=61174.2=6.1×10⁴

 

以上、
課目Ⅱ 問題6-A~C、問題6-13の解説でした。

平成29年度 課目Ⅱ 問題5-A~F、問題5-10,11の解説

平成29年

課目Ⅱ 問題5-A~F、問題5-10,11について解説します。

問題文は記載しませんので、

参考書や過去問をご覧になりながら

解説を見ていただくことをお勧めします。

※過去問は以下のURL先から無料で
ダウンロードできます。

https://www.eccj.or.jp/mgr1/test_past/index.html

 

【問題5-10】 

エントロピーsを求める公式より、

s=s'+x(s''-s') 

(x=乾き度、s'=飽和水の比エントロピー、s''=飽和蒸気の比エントロピー)

 

【問題5-A】 

エントロピーsを求める公式から式変形し、

乾き度xを求める。

s=s'+x(s''-s')

x=(s-s')/(s''-s')=(6.9778-0.4763)/(8.3839-0.4763)=0.8221=8.22×10⁻¹

 

【問題5-B】 

 比エンタルピーhは公式より、

 h=h’+x(h"-h')

(x=乾き度、h'=飽和水の比エンタルピー、h''=飽和蒸気の比エンタルピー)

 乾き度x及びh'、h''の値を代入する。

=137.77+0.8221×(2560.77-137.77)

=2129.718=2.13×10³kJ/kg

 

【問題5-11】 

抽気量mbは、

以下の式で求められる。

mb=(hF-hD)/(hB-hD)

hF-hD⇒抽気蒸気によってD点の給水が得るエンタルピー

hb-hD⇒抽気前の蒸気(b点)と給水(D点)のエンタルピー差

(hF-hD)/(hB-hD)より、抽気蒸気の割合(kg)が求められる。

 

【問題5-C】 

 問題5-11の式より、

 mb=(hF-hD)/(hB-hD)=(610.89-137.77)/(2780.62-137.77)=0.1790=1.79×10⁻¹kg

 

 

【問題5-D】 

 抽気を給水予熱に利用した場合のサイクルの理論効率ηは、

 η1={(hA-hC)-mB(hB-hC)}/(hA-hF)

 ={(3434.48-2129.718)-0.1790×(2780.62-2129.718)}÷(3434.48-610.89)

 =0.4208=4.21×10⁻¹

 サイクルの理論効率ηは、

蒸気から使用した熱量(エンタルピー)÷ボイラが与えた熱量(エンタルピー)

で求められる。

抽気を給水予熱に利用した場合のサイクルの理論効率ηでは、

蒸気から使用した熱量(エンタルピー)⇒(hA-hC)-mB(hB-hC)…抽気分を差し引く。

ボイラが与えた熱量(エンタルピー)⇒hA-hF…Fまでの予熱は抽気(蒸気)で行う。

よって、η1={(hA-hC)-mB(hB-hC)}/(hA-hF)となる。

 

【問題5-E】 

 抽気をしない場合のサイクルの理論効率η0は、

 η0=hA-hC/hA-hD=(3434.48-2129.718)/(3434.48-137.77)=0.3957=3.96×10⁻¹

 サイクルの理論効率ηは、

蒸気から使用した熱量(エンタルピー)÷ボイラが与えた熱量(エンタルピー)

で求められる。

抽気をしない場合のサイクルの理論効率η0では、

蒸気から使用した熱量(エンタルピー)⇒hA-hC

ボイラが与えた熱量(エンタルピー)⇒hA-hD

よって、η0=hA-hC/hA-hDとなる。

 

【問題5-F】 

 抽気をしない場合のサイクルの理論効率η0を基準とした効率向上率は、

 (η1-η0)/η0=(0.4208-0.3957)/0.3957=0.0634=6.3%

 

以上、
課目Ⅱ 問題5-A~F、問題5-10,11の解説でした。